損をしない為に知っておきたい退去費用。
退去費用とは賃貸のお部屋を出るときに、次の入居者が住める状態に戻すための費用のこと。主にハウスクリーニングや修繕にかかるお金のことです。国土交通省が定めたガイドラインがあるものの、実際は現場での話し合いや駆け引きで「誰が負担するのか」が決まることも。必要以上のお金を支払うことになったり、トラブルに発展しないためにも、基本的なことを知っておきましょう。
日の当たる場所が色褪せたり、使い続けることによる摩耗や汚れなど、時間の経過とともに自然と劣化した状態のことです。日々の生活で劣化する事柄に対する費用は、基本的に家賃に含まれるという考えから、経年劣化に関する修繕費用は家主さんが負担するのが一般的です。
テレビや冷蔵庫の裏にできる電気焼けや、ベッドやソファを置くことによって出来た床の凹み。普通に生活していても出来てしまう傷や汚れのことを通常損耗と言います。こちらの修繕費用も家主さん負担が基本ですが、その傷や凹みが「通常」なのか「過失」なのかは人によって判断が分かれる所。退去時にトラブルにならない為にも、借りているお部屋は大切に扱いましょう。
入居者の故意・過失による傷や汚れなどは、借りる前の状態に戻さなくてはいけません。これを原状回復義務と言います。つまりわざと壁に穴を開けたり、掃除を怠ってできた極端な汚れは、入居者が修繕費用を負担しなければいけません。もしも入居時のお部屋に傷や目立つ汚れがあった際には、「これは最初からあったものです」と不動産会社に報告しておいたほうが良いでしょう。
契約時に敷金を預けている場合、原状回復にかかる費用は敷金の中から差し引かれます。余剰があれば残りの敷金は戻ってきますが、原状回復費用が敷金を上回れば追加で請求されます。近年では敷金0円を謳う物件も多いですが、敷金を預けていない分、退去時に改めて費用を用意しなければなりません。
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